令和2年第1回大田区議会定例会 区長開会あいさつ

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更新日:2020年2月17日

令和2年2月17日

 本日、令和2年第1回大田区議会定例会を招集申し上げましたところ、議員の皆様のご参集を賜り、厚く御礼を申し上げます。

 本定例会の開会にあたり、本年における私の区政運営に関する施政方針を申し上げます。
 その前に、冒頭、国内でも感染が広がっております、新型コロナウイルスに関連した肺炎につきまして申し上げます。厚生労働省の対策本部の報告によりますと、2月16日9時までで、中国では約68,500例、中国以外の国から358例報告されており、日本国内でも、無症状者も含め53例、検疫を行っているクルーズ船については、355例の感染者が確認されております。区は、1月の段階から「感染症等危機管理連絡会議」を設置し対応してまいりましたが、その後2月1日から、新型コロナウイルス感染症が「指定感染症」に指定されたことを踏まえ、危機管理体制を一層強化するべく「新型コロナウイルス感染症対策本部」を立ち上げております。一方、昨夜には新たに区内の医療従事者に陽性者がでたという発表を受け不安に思う区民の方からのお問い合わせも更に増えてきております。区では、相談窓口を設置するとともに、不安が少しでもやわらぐことができるよう、ホームページやポスター等による情報発信、手洗いや咳エチケットの励行などの予防対策の周知、公共施設の出入口へのアルコール消毒剤の設置などの取り組みを現在、行っております。今後も感染者が増加していく場合には、基礎疾患をお持ちの方や高齢者などリスクが高い方への対策もさらに重要になってまいります。
 国際空港である羽田空港が所在する自治体として、区は、国・東京都をはじめ関係機関と連携しつつ、さらに一層の強い危機意識を持ち、感染拡大の防止に向けて全力で取り組んでまいります。

 1964年10月10日、テレビ中継のアナウンサーが「世界中の秋晴れを全部 東京に持ってきてしまったような」と表現するほどの青空の下、東京オリンピックが幕を開けました。アジアで初の開催となったこの大会には93の国と地域から約5,000人が参加し、多くの記録と感動を残して10月24日に閉幕しました。続いて11月8日には、「国際身体障がい者スポーツ大会」が開幕し、同月12日まで熱戦が繰り広げられました。21か国から約400人が参加したこの大会は、後に第2回パラリンピックと位置付けられました。
 1964年の大会から半世紀以上のときを経て本年、再び東京でオリンピック・パラリンピックが開催されます。大会組織委員会が策定した「東京2020大会開催基本計画」では、1964年の大会について、当時 整備された高速道路や新幹線は、我が国の高度経済成長の基盤になるとともに、外国人と接する機会に乏しかった日本人が、世界をより強く意識する契機となり、「日本を大きく変えた」と評価しております。さらに同計画は、1964年大会で日本が大きく変わったように、今や成熟国家となった日本が、今度は東京2020大会で世界にどのようなメッセージを発信し、世界の変革を促していくのか、このような大きな課題に対し、問題意識を持って取り組み、「レガシーとして未来につなげたい」としております。
 私は、レガシーを築く原動力は、将来への想いであると考えます。一人ひとりが、ご自身やご家族、暮らしている地域、勤めている会社などの「これから」を考え、各々の立場で行動を起こしていくことが、社会・経済の大きな変革につながります。オリンピック・パラリンピックが将来について改めて考える機会となり、多くの方の想いを具現化したレガシーが未来に引き継がれることを切に願っております。
 現在 区では、基本構想で掲げた区の将来像の実現に向けて新しい基本計画の策定に取り組んでおり、昨年11月・12月には区民ワークショップを開催し、区の魅力や理想像、お住まいの地域で感じている課題などに対し、数多くの貴重なご意見をいただきました。「将来、こんなまちになってほしい」という未来に引き継ぐべき区民の皆様の想いを受け、新基本計画の策定をはじめ、防災、福祉、健康増進、産業振興、子育て、教育、まちづくりなど、様々な分野で力強く施策を推進してまいります。

 次世代を担う子どもたちに関する施策と教育について申し上げます。
 出産後の母親の身体的な回復や心理的な安定等を目的に実施しております産後ケアにつきまして、これまでの「訪問型」「日帰り型」に加え、令和2年度からは母親が助産院等に宿泊して産後ケアを受けられる「宿泊型」のサービスを開始いたします。また来年度には、私立認可保育所 12施設を新たに整備し、保育サービス定員700人の拡充を目指すほか、0歳児を対象としていたベビーシッター支援事業の対象年齢を、0歳児から2歳児までに拡充します。このほか、子ども家庭支援センター、児童館等で実施している一時預かり保育の利用料を引き下げるとともに、私立保育園の定員の余裕を活用した一時預かり事業を開始します。このような施策等を通して、安心して子どもを産み育てられるまちを実現してまいります。
 教育に関しましては、児童・生徒の安全・安心な教育環境を確保するとともに、災害時避難所としての機能向上を図るため、令和3年度までにすべての区立小中学校の体育館及び武道場に空調を整備します。令和2年度においては、小学校27校、中学校6校の整備を進めてまいります。校舎の改築につきましては、令和2年度は、すでに設計や工事に着手している11校の整備を引き続き進めるとともに、新たに北糀谷小学校、馬込東中学校について、改築に向けた事前調査を行います。 このほか、不登校対策や教員の働き方改革など、教育諸課題の解決に向けて、さまざまな取り組みを進めてまいります。

 続きまして、福祉に関する施策について申し上げます。
 国や東京都において、本年4月から、高等教育の無償化や私立高等学校等の授業料の実質無償化など、教育費への支援を一層充実することが予定されております。こうした動きと本区におけるこれまでの実績を踏まえ、高等学校等就学者に対する奨学金については、貸付型から給付型への転換を進めてまいります。具体的には、一定の条件を満たした方に、進学準備のための給付金を支給することにより、ご本人及びご家族の経済的・心理的負担の軽減を図ってまいります。
 さらに、区奨学金貸付金の利用者で福祉、保育などの資格を有し、区内の福祉事業所等で活躍する人材に対して、奨学金の返還を減免する制度を創設し、本区における福祉人材の確保、定着も図ってまいります。
 また、65歳になる前に発症する若年性認知症は、働き盛り世代の方に多く、医療や介護に係る支援に加え、就労・社会参加、社会保障、障がい福祉サービスなど、多岐にわたる支援が必要となります。こうしたことを踏まえ、「おおた高齢者施策推進プラン」では、「若年性認知症の支援」における事業目標を、「若年性認知症の人の状態や環境に応じて、今後の生活の相談や、居場所づくりなど、様々な分野にわたる支援を総合的に行う仕組みを構築すること」とし、昨年7月に若年性認知症デイサービス事業を開始するなど積極的に取り組みを進めてまいりました。さらに来年度は、23区初となる「大田区若年性認知症支援相談窓口」を開設し、関係機関と綿密に連携をしながら、相談者お一人おひとりに寄り添う支援を行ってまいります。

 次に、災害対策について申し上げます。
 昨年発生しました台風19号による被害を踏まえ、災害への備えを更に強化するため、「本部体制の強化と情報発信」「災害対策備蓄物品・設備の充実」「地域防災機能の充実」「治水対策の推進」に取り組んでまいります。
 「本部体制の強化と情報発信」につきましては、災害時対応の中心となる災害対策本部の活動を円滑にするため、停電に備えた蓄電池を設置するとともに、新たな災害時情報通信体制を構築いたします。また、災害に応じた避難先を一目で確認できる避難標識の設置や、災害用のホームページの充実など、区民の皆様が的確な避難行動をとれるよう、情報発信を強化いたします。
 「災害対策備蓄物品・設備の充実」につきましては、避難された方々がより安心して過ごせるための防災備蓄物品等の充実や、全区立小学校への防災ヘルメットの配備などを行います。
 「地域防災機能の充実」につきましては、区民や事業者の方々に、日頃から防災意識を持っていただくことが重要であることから、引き続きマイ・タイムライン講習会を実施するとともに、防災に関する普及啓発物を全戸配布いたします。このほか、既に一部実施しておりますが、災害時に地域の防災拠点となる18特別出張所の業務継続のための環境整備を充実させてまいります。
 「治水対策の推進」としましては、昨年の台風19号で田園調布4・5丁目地区に発生した大規模な浸水被害等の原因究明及び防災対策方針の策定に取り組んでいるところですが、来年度はその成果を基に、着実に防災対策及び事業展開を図ってまいります。また、緊急時であっても迅速な対応ができる体制を整えるため、仲六郷3丁目に水防資機材センターを建設いたします。
 今後も、被災された方が一日も早く普段の生活に戻れるよう、また、区の防災力の一層の強化を図るなど区民の皆様の安全・安心を確保するため、全庁一丸となって取り組みを進めます。

 ただ今 申し上げた大型台風の襲来による度重なる風水害や昨今の記録的な猛暑など、地球温暖化の影響と思われる気候変動が顕在化しております。2018年10月に韓国で開催された「気候変動に関する政府間パネル第48回総会」では、世界の平均気温が工業化以前と比較して2017年時点で約1℃上昇し、現在のペースで増加し続けると2030年から2052年までの間に気温上昇が1.5℃に達する可能性が高いことを示した報告書が承認されました。さらに同報告書では、現在の平均気温と1.5℃上昇した場合の平均気温とでは、気候変動などで生じる影響に明らかな違いがあることが述べられております。温暖化が更に進行することで、より深刻な影響が地球規模で生じることが危惧されます。
 区は、区民の安全で快適な暮らしを守り、次世代により良い環境を継承するために、地球温暖化対策を実践するための活動「おおたクールアクション」を、区内で活動する団体・事業者・区のそれぞれが主体的かつ連携・協力しながら推進してまいります。

 少子高齢化を背景に、中小企業は、人材確保が困難になるとともに、後継者が不足するなど、深刻な問題に直面しております。我が国の経済を支える中小企業が、こうした状況を打開して円滑な事業承継を進め、蓄積されたノウハウや技術を次世代に引き継ぎ、持続的な成長を実現していくことは極めて重要なことでございます。
 区は現在、「大田区ものづくり産業等実態調査」及び「大田区産業の実態に関するアンケート調査」において、区内中小企業を取り巻く事業承継に関する課題の抽出・分析を進めているところです。また、昨年12月には区が事務局となり、東京商工会議所大田支部、大田工業連合会、大田区商店街連合会など区内産業関係団体を構成員とする「大田区事業承継連絡協議会」が発足いたしました。
 今後は、金融機関などにもご参加をいただき、オール大田でワンストップ支援ができる体制を構築し、区内事業者の円滑な事業承継の促進を図ってまいります。

 区は本年度、従業員の健康づくりに積極的に取り組む区内事業所を「おおた健康経営事業所」として認定・表彰する事業を開始しました。区内事業所の従業員の健康増進とともに、企業が従業員の健康管理を経営的な視点で捉え戦略的に実践することで、企業の生産性や収益の向上につながることが期待されます。今年度は、昨年9月2日から11月15日まで募集を行い、審査の結果19社を認定し、3月18日には、産業プラザで表彰式を行う予定です。表彰式当日には、「おおた健康経営事業所」のロゴマークの発表も行います。認定事業所には、従業員の健康づくりに更に取り組んでいただけるよう、健康づくりに関する情報提供なども行ってまいります。
 区内の中小企業が従業員の健康管理にこれまで以上に配慮することで、区民の健康増進と企業の成長につながるよう、引き続き健康経営の普及・促進を図ってまいります。

 消防庁が公表した「令和元年版 救急救助の現況」では、心肺蘇生が行われなかった場合の1か月後の生存率は10%を下回るのに対し、救急現場に居合わせた方が心肺蘇生を行った場合は約18%となっております。さらに、AEDを使用して応急手当を行った場合は50%を上回ります。
 こうした応急手当の重要性にかんがみ、区は現在、区施設に約320台のAEDを設置しております。平成30年度には地域庁舎と特別出張所のAEDを屋外に移設するとともに、多摩川台公園、本羽田公園、ガス橋緑地、多摩川緑地にも設置し、常時 使用できる環境を整備してまいりました。
 加えて先月27日には、区内で最多の店舗を展開する株式会社セブン イレブン・ジャパンとAED設置に関する協定を締結し、ご協力いただける115店舗に設置させていただくことになりました。多くの人が利用する身近なコンビニエンスストアへのAEDの設置は、より迅速な救命活動に寄与しますので、今後、設置場所等について、広く区民の皆様に周知してまいります。

 先ほどオリンピック・パラリンピックについて申し上げましたが、昨年12月に、聖火リレーのルートが発表されました。本区では7月22日に、大森ふるさとの浜辺公園を出発し、第一京浜を通り区役所本庁舎に到着するコースを走行する予定となっております。1964年の東京大会では、第一京浜を六郷橋から品川方面へ聖火ランナーが走り、区民が沿道に駆けつけ、感動と興奮に包まれました。その感動を後世に伝えるため、大田区総合体育館の近くに聖火リレー走者の像を現在設置しており、今回、その像の前をランナーが走ることになります。半世紀以上の時を超え再び、感動と興奮の中、聖火ランナーが本区を走ることを大変喜ばしく思います。
 聖火ランナーも順次、公表されておりますが、聖火をつなぎ、素晴らしい思い出が区民の皆様の心に刻まれるよう、区としてさらに盛り上げてまいります。

 羽田空港では、3月29日から国際線増便のため新飛行経路の運用が開始される予定です。区では、新飛行経路につきまして、これまで国に対し3回にわたり、騒音対策や落下物対策を含む安全対策等について要望し、その結果、低騒音機の導入促進等、国による各種の対策が講じられております。また、羽田空港の運用が変更されることに伴い、区は書面により新しい運用について国と確認をしております。運用開始後も引き続き、騒音対策や落下物への安全対策等を徹底するよう国に求めてまいります。
 一方で、今回の国際線増便により、現在、羽田空港において昼間時間帯に1日80便就航している国際線が、1日当たり50便増便されます。羽田空港に来訪される方が大幅に増加し、「世界と地域をつなぐ」ゲートウェイとしての羽田の役割がますます大きくなってまいります。
 このように増大する羽田空港のポテンシャルを区のまちづくりや各種施策に活かすとともに、東京2020大会の開催を契機に、国内外から訪れる多くの方々に区の魅力を知っていただき、区内に「ヒト」「モノ」「情報」を呼び込むきっかけとなるよう、羽田イノベーションシティのまち開きを7月3日に行います。また、「羽田空港跡地」の「第1ゾーン」と「第2ゾーン」を両翼に見立て、未来に向けてはばたく まちづくりを推進するエリアとするべく、このエリアの名称を「ハネダ グローバル ウイングズ」といたしました。
 羽田イノベーションシティの魅力をより多くの方に知っていただけるよう、公民連携による取り組みのもと先端産業及び文化産業に関して各種イベントの実施や、より効果的な情報発信等を通じて「新産業創造・発信拠点」の形成を進めてまいります。

 次に、来年度予算編成が終わりましたので、令和2年度予算案につきましてご説明させていただきます。
 昨今の国の経済状況に目を向けますと、内閣府が先月発表した月例経済報告では、景気は「緩やかに回復している」との基調判断が示される一方、先行きについては、「通商問題を巡る動向、中国経済の先行き、英国のEU離脱、中東地域を巡る情勢等の海外経済の動向や金融資本市場の変動の影響に加え、消費税率引上げ後の消費者マインドの動向にも留意する必要がある」とされております。また、報道によりますと、国際通貨基金IMFの専務理事は、新型コロナウイルスに関連した肺炎の経済面の影響について、「生産部門やサプライチェーンの混乱を引き起こし、旅行ビジネスにも影響を与えている」、「世界景気に短期的な減速をもたらす可能性がある」と述べ警戒感を示しました。

 こうした中、令和2年度の収支見通しですが、歳入については、法人住民税の交付税原資化の拡大など国による不合理な税制改正の影響、さらには、ふるさと納税制度による特別区民税の流出などによって、一般財源については大きな減収を見込まざるをえなくなっております。また、歳出においては、待機児童対策や超高齢社会に対応するための社会保障関係経費、小・中学校など公共施設の維持・更新のほか、大規模災害を想定した事前対策の強化など、引き続き、多くの財政需要を抱えていることから、歳出に対し歳入が不足する事態が見込まれます。
 このような認識のもと、予算編成にあたっては、区の将来像の実現に向け、区民目線に立った事業の選択・見直し・再構築に全庁一丸となって取り組んでまいりました。

 私は、予算編成上の重点課題として4つのテーマを掲げました。1つ目は「安心して子どもを産み育てられ、未来を担う子どもたちの成長を応援する取り組み」、2つ目は「生涯を通して誰もが健やかに元気に暮らせるまちづくり」、3つ目は「住む人、訪れる人が、安全で安心して過ごせるまちづくり」、そして「東京2020オリンピック・パラリンピックを契機とした『おおた』の発展に向けた取り組み」の4つであります。予算編成においては、これらの課題に優先的に対応することとし、創意工夫のもと効果的、効率的に財源を配分いたしました。

 その結果、令和2年度一般会計の予算規模は2,873億8千万円余で、前年度比 約55億円、1.9%の増となっております。このうち歳入については、特別区税が、特別区民税や軽自動車税等の増収を見込んだ結果、前年度比で2.4%増の771億円、特別区交付金は、法人住民税の交付税原資化の拡大などにより、8%減の699億円となっております。一方、歳出では、「おおた重点プログラム」に掲げた施策を着実に推進するため、673億円余の予算を計上し、現在、策定中の新基本計画につなげてまいります。
 この令和2年度予算案によって、私は、区の将来像「地域力が区民の暮らしを支え、未来へ躍動する 国際都市おおた」の一層の進展を目指し、区議会の皆様のご協力をいただきながら、予算執行に努めてまいる所存です。

 続きまして、来年度の予算案に盛り込みました主な事業につきまして、4つの重点課題ごとに、ご説明を申し上げます。
 重点課題の一つ目である「安心して子どもを産み育てられ、未来を担う子どもたちの成長を応援する取り組み」におきましては、子育て・教育についてハード・ソフト両面から充実を図ってまいります。
 出産や子育てでは、産後ケアの充実などの在宅子育て世帯への支援を拡充させるとともに、待機児童対策の推進など、保育サービスの向上に向けて、保育環境の整備を着実に進めてまいります。 
 教育の分野では、ICT環境の拡充、小・中学校の計画的な改築や体育館等の空調整備、不登校等の未然防止・早期発見の取り組みのほか、教員支援員の配置など、教員の働き方改革を推進することで、子どもたちの学びを支える環境を維持・向上させてまいります。また、高等学校等の進学予定者への給付型奨学金を創設し、幅広く支援をしてまいります。

 重点課題の二つ目、「生涯を通して誰もが健やかに元気に暮らせるまちづくり」につきましては、健康づくり、高齢者支援・介護予防、生きがいづくりの拠点整備を推進してまいります。
 健康づくりでは、「おおた健康プラン」に基づく「キラリ健康おおた」「はねぴょん健康ポイント」事業などの効果的な健康増進の取り組みのほか、医療相談窓口の開設や東邦大学との共同研究など、医療機関等との連携の充実を図ってまいります。
 高齢者支援では、引き続き、地域の支えあい推進事業やフレイル予防などに取り組むとともに、人生100年時代における老いじたくの推進や成年後見制度利用促進・支援事業により、老後の備えを支援してまいります。
 また、新たな図書館のスタイルとして移転・再整備する池上図書館をはじめ、生きがいづくり・生涯学習の拠点となる公共施設の計画的な再整備や、全図書館へのICタグシステムの導入などにより、区立図書館の利用環境も大きく向上させてまいります。

 三つ目の重点課題である「住む人、訪れる人が、安全で安心して過ごせるまちづくり」におきましては、防災対策、環境対策、まちづくりの取り組みを推進してまいります。
 安全・安心の確保では、昨年の台風19号の被災状況を振り返り、災害への備えを更に強化してまいります。仲六郷地区に水防資機材センターを新たに建設し、より迅速に対応できる体制を整えるほか、企業における防災普及啓発事業に取り組んでまいります。また、倒れない・燃えないまちづくりの推進や、子ども向け防災ハンドブックの作成、区立小学校の全児童への防災ヘルメットの配備のほか、ソーラーパネル付蓄電池を導入し、大規模停電においても災害対策本部の機能を維持できる体制を整えてまいります。
 環境面では、屋外の喫煙対策や呑川の水質改善のほか、持続可能な社会の構築に向けて、だれもが地球温暖化対策を実践するための活動「おおたクールアクション」や、食品ロスの削減、給食残渣のリサイクルなどを推進してまいります。
 まちづくりに関する取り組みにおきましては、羽田空港跡地のまちづくりや新空港線の早期実現、蒲田駅・大森駅周辺地区のまちづくりのほか、池上駅改築と池上図書館の移転を契機に、東急株式会社と連携して進める池上地区の新たなまちづくりなど、安全で安心して暮らせる魅力あるまちを目指します。

 四つ目の重点課題である「東京2020オリンピック・パラリンピックを契機とした『おおた』の発展に向けた取り組み」では、大会関連事業や、大会を機に本区の発展につながる事業を推進してまいります。
 大会関連事業では、ブラジル選手団の事前キャンプ受け入れを通じた様々な取り組み、まちの装飾や気運醸成のプロモーション、大田区総合体育館などでの競技の放映のほか、スポーツを「する」「みる」「支える」という観点からスポーツ推進事業を充実してまいります。
 また、大会の開催に合わせた郷土博物館・龍子記念館での企画展、商店街の魅力・賑わい事業、羽田イノベーションシティでの「新産業創造・発信拠点」の形成などの取り組みを進めてまいります。こうした施策などにより、区の魅力を効果的に発信し、区内に「ヒト」「モノ」「情報」を呼び込み、区内経済の活性化など「おおた」の発展につなげてまいります。
 以上、令和2年度予算案の主な事業についてご説明をさせていただきました。

 1月28日に、本区の福祉事務所に勤務していた元職員が業務上横領罪の容疑で逮捕されたことにつきましてご報告いたします。
 決してあってはならない事件により区民の皆様の信頼を損ねたことを、まずは深くお詫び申し上げます。区は、警察の捜査に全面的に協力し全容解明に努めるとともに、本件の関係者の方々には丁寧に事情をご説明し対応してまいる所存です。このことについて昨年、福祉事務所における現金管理体制やチェック機能、現金取扱いに係る職員の意識調査等に取り組み、金銭管理マニュアルを改定し、全職員に周知しております。今後も、定期的に研修等を実施しマニュアルに沿った業務遂行を徹底するなど再発防止を図り、区民の皆様の信頼回復に努めてまいります。

 続きまして、中央防波堤埋立地について、ご報告いたします。
 本区と江東区との境界線が確定したのち、本区に編入される区域の町名を、歴史的沿革を踏まえ、輝く未来にふさわしいものとするため、昨年12月17日から1月31日まで、区内在住、在勤、在学の皆様を対象に、広く町名案の募集を行いました。多くの方々から、延べ532件もの案をご応募いただきました。厚く御礼を申し上げます。また、町名案の募集にあたり、現地を見てイメージを膨らませていただこうと、今後ますますの発展が見込まれている本区の臨海部地域の区民向け見学会を実施いたしました。こちらは80名を超える方々が参加され、ご好評をいただきました。
 町名案につきましては、「大田区中央防波堤埋立地町名案選考委員会」の開催を経て、現在最終的な選考作業を進めております。案が決定しましたら速やかにお知らせをさせていただきます。

 最後に、国道357号、東京湾岸道路多摩川トンネルについてご報告いたします。
 国道357号は臨海部に面する各都市を結び、羽田空港及び港湾等の物流拠点、オフィス・レジャー施設へのアクセス向上など、人流・物流の効率化を目的とした道路であります。現在の整備状況につきましては、多摩川河口部において神奈川区間と結節しておらず、区内臨海部の慢性的渋滞の一因にもなっております。この間、本区は多摩川トンネルの早期開通を強く国に要望し続け、昨年は私が自ら、内閣官房や国土交通省に直接その必要性を伝えたところでございます。その結果、今月6日に国土交通省より、多摩川トンネルの準備工事に着手する旨の発表がございました。トンネルは本区 羽田空港と川崎市川崎区 浮島町を結ぶ計画延長3.4キロで2車線とのことであります。トンネルの開通により羽田空港周辺地域及び京浜臨海部へのアクセス性の向上などが図られ、本区におきましても交通渋滞の緩和など大きなメリットが期待されます。
 区は今後も 早期開通に向けて国や関係機関への働きかけを続けるとともに、空港臨海部のまちづくりに取り組んでまいります。

 本定例会に提出いたしました案件は、予算関係では先ほどご説明をいたしました令和2年度予算案のほか、令和元年度大田区一般会計補正予算第5次などの予算案が計8件、条例案35件、その他議案1件、専決処分の報告議案8件でございます。議案につきましては、いずれも後ほど上程の際、順次ご説明申し上げますので、よろしくご審議、ご決定を賜りますようお願い申し上げ、招集の挨拶とさせていただきます。
 ありがとうございました。

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