食品添加物

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更新日:2023年7月3日

食品添加物は悪者?
使われているのは、消費者のメリットでなく、製造者のメリットだけでしょ。そのために私がガンになるのはイヤだわ。
食で不安に思うこと=「食品添加物」と思っている人は多いようです。本当はどうなのでしょうか?

あれもこれも食品添加物

保存料、着色料等はよく知られていますが、他にもこんな食品添加物があります。

  • 乳児用粉ミルクに含まれる、ビタミンなどの栄養強化剤。粉ミルクを飲む赤ちゃんが栄養不良にならないように添加されています。
  • カロリーゼロの飲料に使用される、砂糖の代わりの甘味料。砂糖の何百倍もの甘さをもつので少しの使用ですみます。
  • 家庭でケーキを焼くときにベーキングパウダーを使いますが、これも食品の製造過程で使用した場合、添加物の膨張剤という扱いになります。
  • 日本では、豆腐の原料である豆乳を固めるのに使われるにがり。昔は海水を煮つめたものから食塩をつくり、その残りがにがりとして使われていましたが、今は衛生的に精製された塩化マグネシウムなどが使用され、豆腐の製造になくてはならない添加物となっています。
  • ハムに使用される亜硝酸塩。これは、肉の色調や風味をよくし、食中毒を起こすボツリヌス菌の増殖を抑えます。

このようにさまざまな食品添加物があります。
食品添加物を用途別にまとめると次の図のようになります。

用途別の食品添加物
主な目的 食品添加物の用途
食品の品質を保つもの 保存料、殺菌料、酸化防止剤、防カビ剤等
食品の嗜好性の向上を目的としたもの 甘味料、酸味料、調味料、香料、着色料等
食品の製造・加工時に使用されるもの 豆腐用凝固剤、膨張剤、消泡剤、乳化剤等
栄養強化を目的とするもの ビタミン類、ミネラル、アミノ酸等

安全確保のしくみ

1 指定されたものだけが、食品添加物となります

安全性については国が確認し、問題のないものだけが使用を認められるしくみになっています
食品添加物指定の基本的な考え方
食品添加物の指定に当たっての基本的な考え方は、次のようなものです。
国際的に安全性評価が終了し、安全性について問題なしとされたもの。
国際的に広く使用されていること。
科学的な検討が可能な資料が整っていること。
使用が、消費者にとって利点があること。
原則として、化学分析などで食品に添加した添加物が確認できること。
従って、粗雑な食品をごまかす目的で使用するものや、添加することで食品の栄養価を低下させる場合などは指定されません。また、病気の治療や医療効果を目的とするものも認められません。

2 使い方のルールがあります

指定された食品添加物には、その添加物の純度のほか、添加物を製造する際にできてしまう副産物や有害なヒ素及び重金属の含有量の上限値などが決められていて、このルールに合わない添加物を使用したり、販売したりすることはできません。また、発がん性試験を含めたさまざまな動物実験の結果から、人間が一生涯、毎日食べ続けても健康に有害な影響が出ないと判断される量を算出したうえで、その範囲内に食べる量がおさまるように、添加物を使ってもよい食品や量などの基準が決められています。

3 ルールを守っているか、監視を行っています

区では、保健所の食品衛生監視員が、食品製造業者や販売店に立ち入って、食品添加物の使用実態の調査や、添加物の表示が正しくなされているか検査を行い、必要に応じてサンプリング検査を実施しています。 この食品衛生監視員は検疫所にもおり、外国から輸入される食品についても、日本のルールがきちんと守られているかどうか、監視しています。

よくある質問

1 私たちは、食品添加物をどれくらい食べている?

日本人の一日の添加物摂取量は、ほとんどの添加物で一日摂取許容量(ADI:人が一生にわたって摂取し続けたとしても有害な影響が認められないとされる量)の1パーセント未満となっています。なお、亜硝酸塩やアスコルビン酸など通常の食品中にも含まれている添加物は、調査をしても添加物由来か食品由来か区別できないものもあります。
厚生労働省では、スーパー等で実際に売られている食品を購入し、その中に含まれている特定の食品添加物の量を分析して測定しています。その結果に国民健康、栄養調査から得られた食品の平均摂取量と掛け合わせて、食品添加物の摂取量を調査した結果です。

2 一つずつは問題なくても、いろんな添加物を食べ続けたら、どうなの?

現在使用が認められている添加物は体内に蓄積することはなく、これまでの国際機関での検討結果や最新の研究成果などを幅広く調べても、複合的な影響が出ている事例は見つかりません。食品安全委員会は、日常的な食生活をしている範囲内では、添加物を複合してとることで、悪い影響が体に起こる可能性はきわめて低い、と報告しています。

3 合成添加物と天然添加物、安全性の違いは?

添加物として指定を受ける際、合成か天然かの区別はありません。当然、安全性に違いはありません。たとえば、L-アスコルビン酸えるあすこるびんさん。栄養強化剤や酸化防止剤として使われる添加物ですが、この化学物質の別名はビタミンC。工業的に作っても果物から抽出しても同じ化学物質L-アスコルビン酸えるあすこるびんさんです。もちろん、工業品でも天然由来でも、体の中に入ってからの作用は同じで、その区別はつけられません。

4 添加物が少ない食品を選びたいのですが?

原則として、加工食品には使用した添加物をすべて表示することになっています。保存料のように用途を併記している場合もあります。 食品の原材料表示を見てみましょう。原材料は食品と添加物に分かれて、原料に占める重量割合が多いものから順に書かれています。たとえば、かまぼこの表示で魚肉(たら、ぐち)、砂糖、でんぷん、卵白、食塩、植物油、保存料(ソルビン酸)、香料、パプリカ色素と表示されていたら、植物油までが食品です。添加物は、保存料(ソルビン酸)、香料、パプリカ色素になります。添加物が少ないものを選びたい場合は、表示をチェックする習慣をもちましょう。なお、単に無添加と表示しただけでは、その食品を製造する最終工場でのみ無添加なのか、すべての工程で無添加なのか、よく分かりません。 また、無添加表示は、そうでない食品よりも安全であるとのイメージがありますが、無添加表示とその食品の安全性は関係ありません。


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